協会について
眠りたい時間に眠って、目が覚めた時間に起きる。それが、わざわざ許可のいらないことになってほしい。この協会がやっているのは、ほとんどそれだけです。
先に、正直なところを書いておきます。ここには会員も、事務局も、予算もありません。運営しているのは個人で、いまのところ、やっていることは調べて書くことと、音楽会をひらこうとしていることだけです。
それでも「協会」と名乗っているのは、そのほうが話が早いからです。個人が「朝は苦手な人もいる」と言っても、感想として流れていく。協会が同じことを言って、横に数字が並んでいると、少しだけ議論になる。名乗りは、そのための道具です。
もうひとつ。ここに並んでいる数字は、ひとつも盛っていません。出典は全部そのページに書いてあります。半分は冗談みたいな見た目をしていますが、数字のところだけは冗談ではありません。
「オーバースリーパー」は、量の話ではありません
直訳すれば、眠りすぎる人。けれどここでは、たくさん眠る人のことを指していません。眠る時間帯が、社会の時間割より後ろにある。その位置のことです。
起きる時刻を全員ぶん並べると、なだらかな山ができます。山の右側にいることに、異常はありません。ただ、左半分だけを前提に組まれた時間割の中にいると、そこにいるだけで毎朝わずかに引かれる。引いているのは、その人ではありません。
なぜ、もう一個こういうものを作ったのか
朝起きられないことについて、情報はもう十分すぎるほどあります。改善法、習慣、根性論、それから商品。ためしに検索すればいくらでも出てきます。
ただ、そのほとんどが同じ前提を共有しています。起きられない状態は、直されるべきものである。これを疑っている場所が、ほとんど見当たりませんでした。
だから作りました。個人ではなく、分布と時間割の話をする場所が、ひとつくらいあってもいい。それだけの理由です。
やらないこと
参加した人に、早起きを指導しません。生活の改善も、その報告も求めません。診断書も要りません。こちらからすることは、お知らせを送ることだけです。
公衆衛生の言葉を借りれば、ポピュレーション・アプローチという考え方に近い。リスクの高い個人を見つけて直すのではなく、集団が置かれている条件を動かす。動かしたいのは一日の時間割の決め方と、「早起きは善い」という物語です。
会社の制度の話が多くなってしまうのは、その2つがいちばん濃く出ている場所が、たまたま職場だからです。会社を責めたいわけではありません。ここは何度でも書いておきます。
活動
- スリープコンサート|客席で寝ながら聴く音楽会。寝てしまってかまいません。むしろ、それが成功です。参加したい人が集まりしだい開催する。
- オーバースリーパーズ|協会のバンド。エレクトロニカとアンビエントの混ざったドリーミーな音像。眠くなるように作る。
- 協会公式枕|協会が枕を作る。売り物にするかどうかは、まだ決めていない。
- オーバースリーパー・フレンドリー認定|協会の背骨。眠る時間を働く人に返している会社を見つけて、名前を出す。
ここから先は、扱いません
医療機関ではありません。診断も、治療も、医学的な助言もしません。睡眠相後退症候群や特発性過眠症といった領域には踏み込みません。障害者雇用と就労移行支援も、扱う力がないので扱いません。
扱うのは、企業の勤務制度についての認定と、そこに至る主張まで。ここが境界線です。眠れないこと、起きられないことが日常に支障をきたしているなら、この協会ではなく、専門の医療機関へ行ってください。
変えたいのは、人ではありません
朝早く目が覚める人は、たまたま体がそうできています。えらくも、悪くもない。それは遅く目が覚める人とまったく同じです。
変えたいのは、決めごとと、物語。誰かが悪意で作ったわけでもない古い決めごとのせいで、一部の人だけが毎朝すこしずつ削られている。動かしたいのはその構造ひとつだけで、それ以外に言いたいことはありません。
議論の手前に置いていること
最後に、前提を書いておきます。ここだけは、数字の話ではありません。
眠っている時間にこそ、価値がある。起きている時間のための休息だから、という理由ではなく。
寝起きの瞬間にも、価値がある。スムーズに起きてその日のパフォーマンスをあげるため、という理由ではなく。
何かのためのものになった瞬間に、それは見えているのに見えなくなります。眠りが「明日のための投資」になり、朝が「一日の成否を決める時間」になったとき、そこにあったはずのものは、勘定から消える。
始業時刻だの評価制度だの、あまり詩的でない話ばかりしているのは、そのためです。眠りをその人の手に返すのに、いま素手で動かせる場所が、たまたまそこにしかない。
運営
個人が運営しています。法人ではありません。お問い合わせは運営者情報のページからどうぞ。
客席で寝ながら聴く音楽会です。参加したい人が集まりしだい、ひらきます。いまは登録だけで、それ以外には何も起こりません。